中学生・高校生の不眠

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平成18年7月23日

日本大医学部の兼板佳孝助手(公衆衛生学)らの研究で、中学・高校生の4人に1人が不眠を訴えていることが明らかになったそうです。これは、成人以上の割合です。


調査の方法は、2004年12月~2005年1月に、全国の中学131校、高校109校を無作為に抽出して、在校生に最近1ヶ月の睡眠の状況や生活習慣、精神的健康度を質問するというものでした。


回収率は64.8%、回収数では約10万人分で、10万人規模の調査で思春期の子どもの不眠の実態が明らかになったのはこれが初めてだそうです。これだけのデータ数があれば、現在の日本の中高生の眠りの実態を高い信頼性で捉えていると判断できると思います。



さて、この調査では、以下の3項目のうち1つ以上が該当する場合に不眠と判定しています。

 ・なかなか寝付けない「入眠障害」
 ・夜中に目が覚める「夜間覚醒」
 ・朝早く目覚めて再び眠るのが難しい「早朝覚醒」


その結果、不眠の割合は23.5%で、1997年に成人3,030人を対象にした調査の21.4%を上回りました。


詳しい結果は以下のとおりです。


・入眠障害は14.8%で、成人の8.3%より6.5ポイント高い。
・反対に、夜間覚醒は11.3%(成人15%)、早朝覚醒は5.5%(同8%)で、成人より低い。


つまり、中高生の不眠は、成人に比べて入眠障害が多いのが特徴的です。夜間覚醒や早朝覚醒は加齢により増える傾向にあるので、この点は、納得がいきます。


上記の結果からだけでは分からないのですが、中高生に入眠障害が多いというのは、夜更かしによって、体内時計が後ろにずれて(=遅れている)いるのかもしれません。


最近は、パソコン、ゲーム、メール、深夜番組、店舗の夜間営業など、夜更かししてしまう要素はたくさんありますからね。


日本では成人の5人に1人が不眠だといわれています。この数値は頭にあったのですが、中高生は4人に1人が不眠を訴えているというのは私には驚きでした。


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(管理用)