シャンプーの香りでよい眠り?

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 おもしろい研究成果が報告されました。
 夜、入浴時に、よい香りやよいデザインのシャンプーを使うと、その晩はよく眠れる、というものです。




 実験を行ったのは、杏林大学医学部精神神経科教授の古賀良彦氏らです。実験の内容は、19~24歳の8人の女性を対象に、1日は香りや泡立ちが良く、ボトルデザインも美しい「快感刺激系(嗅覚、触感、視覚を刺激する)」のシャンプーとコンディショナーを、もう1日は快感刺激系の要素を含まないシャンプーとコンディショナー(対照品)を使用して洗髪してもらい、その夜の睡眠中の脳波をポリソムノグラフという装置で測定するというものです。

 入浴は午後8時。その際、シャンプーは1分30秒、トリートメントは1分間行っています。午後11時にベッドに入ってもらい、午前7時に起床です。

 この結果、「快感刺激系」のヘアケア剤を使ったときは、対照品のときに比べて、ベッドに入ってから入眠までの時間が8分間早まり、睡眠中の1時間当たりの中途覚醒の回数は8.8回少なかったそうです。

 また、睡眠効率(就寝時間に対する睡眠時間の割合)は、「快感刺激系」が97.7%に対して対照品は80.8%と、「快感刺激系」でシャンプーすると睡眠効率が高かったそうです。

 このことから、シャンプーやトリートメントを「快感刺激系」に変えるだけで、眠りが改善する可能性があるということです。

 ただし、自分が好まない香りやデザインだと、睡眠改善効果は得られないだろうということです。というのも、シャンプー後に実施した心理評価で、「爽快感」「リフレッシュ感」「うっとり感」といった項目を高く評価した人は睡眠効率が改善し、そうした項目に変化がなかった人は、睡眠効率が改善しなかったのです。

 いかがでしょうか。面白い実験結果ですね。アロマテラピーも匂いが人間の精神に影響を与えることを利用したものですが、これと同じですね。そして、匂いに対する好みは人それぞれであり、それによって結果に違いが生じるのも同じですね。

 実験の結果自体は、過去の経験からも推測できるようなものですが、これを数値で示すことができたことに価値があると思います。
 安眠・快眠を目的とした製品開発の際に、よい指標となるのではないでしょうか。

 ちなみに私は、頭皮への影響に配慮して、いい大人ですが、ベビーシャンプーを使っています(高校の化学教師に勧められて、それ以降ずっと)。「爽快感」「リフレッシュ感」「うっとり感」とかはないですね。ほんと、低刺激です。


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