赤ちゃんと子供の睡眠周期と夜間の目覚め
小児~成人の睡眠におけるノンレム睡眠とレム睡眠の組み合わせである睡眠周期(睡眠単位)が約90分であることは、「小児~成人の睡眠のメカニズム」にてご説明しているとおりです。
新生児や乳児では、まだノンレム睡眠やレム睡眠が見られず、動睡眠と静睡眠、不定睡眠からなります。また、幼児でも、ノンレム睡眠とレム睡眠が見られるものの、まだ発達段階にあります。
そのため、睡眠周期も大人とは異なったものになっています。簡単にご説明しますと、以下のようになります。
新生児の睡眠周期
まだノンレム睡眠とレム睡眠は現れておらず、原型である動睡眠と静睡眠からなる。これらの睡眠周期は40~60分となっていて、大人の睡眠周期よりもずっと短い。
2歳~5歳の幼児の睡眠周期
ノンレム睡眠とレム睡眠が見られるようになるが、睡眠周期は60~80分と、大人の約90分よりも短い。
5歳~10歳の子どもの睡眠周期
この時期に大人と同様に、睡眠周期が約90分に至る。
10歳になる頃までは、大人に比べると、睡眠のサイクルがずっと短いのです。
さて、赤ちゃんは、眠りが浅くなると眠っていてもよく動きます。そのため、レム睡眠や浅いノンレム睡眠、レム睡眠の原型である動睡眠のときに、いろいろと動きが見られます。
レム睡眠の直後の場合には赤ちゃんは軽く目を覚まし、寝返りをしたり、寝言を発したり、むずがるような声を出したり、ときには泣き声をあげたりします。
体を動かすたびに赤ちゃんが起きたと思い、すぐに駆けつけて授乳したり、抱っこしたり、あやしたりするなど過剰な反応を続けると、赤ちゃんに一人で深い眠りに戻れない癖がついたり、覚醒が習慣として固定することがよくあります。
(※夜中でも3~4時間ごとの授乳を必要とする生後まもない赤ちゃんはこの限りではありません。)
このような癖がついた赤ちゃんは、レム睡眠直後の覚醒のたびに、お母さんやお父さんを呼び起こすことになります。
これらは多くの場合、「夜泣き」というかたちで現れます。軽く目覚めたときにそのまま眠れず泣きはじめてしまったり、夜中にも関わらず眠れなくなってしまったりするのです。
したがって、お子さんが一人で一晩中寝るためには、夜中に目を覚ましても一人で寝付ける技術を身につけさせてあげることが必要です。
また、すでに一人で眠りに戻れない癖がついてしまっている場合には、適切な方法でその癖を解消することが大切です。
それに、一人で眠りに戻ることができない子どもは、一人で眠りに戻ることができる子どもに比べて睡眠時間が短くなるという調査結果があります。
子どもにとって睡眠は、脳や体の発達のため非常に重要なものであり、取り返しの付かないものです。是非とも一人で眠れる技術をつけてあげてください。この方法については、以下のリンク先をご覧になってください。
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「赤ちゃん・子どもがぐっすり眠る魔法の安眠術」
■ お子さんがなかなか寝てくれないなど、お悩みではありませんか? 赤ちゃんや子どもをぐっすり眠らせるための方法があります。寝つきが悪い、夜中に何度も目を覚ますなど、お子さんの眠りのことでお悩みでしたら、是非、ご覧になってください。→「赤ちゃん・子供がぐっすり眠る魔法の安眠術」 |
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