子供の睡眠時間と早寝早起き
ベネッセ教育研究開発センターが、
2005年3月に、幼児の生活に関する実態調査を行いました。
調査方法は、0~6歳の乳幼児を持つ首都圏の保護者約7,200人に質問用紙を郵送し、
回答を募るという形で行われ、約3,000人から回答が得られました。同様の調査を1995年、2000年にも行っていることから、
これらと対比されています。
この調査結果によりますと、午後10時以降に寝る幼児の割合は、1955年では32%、2000年では39%であったのに対して、
2005年は28.5%と減少したそうです。
また、午前7時前に起床する割合は、95年の33%、2000年の37.3%に対して、2005年では43.3%と増加したそうです。
さらに、テレビ視聴時間が減り、母親とのかかわりが増える状況もみられたとのことです。
これらの結果から分かることは、乳幼児の早寝早起きの傾向が出始めているということです。
24時間営業や深夜営業をしている商店が増えたり、テレビの深夜番組が増えたりすることにより、以前まで夜型化が進んでいましたから、
これはひとつの変化であると言えます。
ただ、それでも、首都圏では、午後10時以降に寝る幼児の割合が28.5%もあるわけです。
私など、小学2年生まで、夜の7時~7時半までテレビでアニメを見て、
その後すぐにお風呂に入って8時に寝るという生活を送っていました。
小学校高学年でも11時まで起きていることはめったになかったですね。
まあ、友達はもっと遅くまで起きていましたから、私が標準よりも早寝であったわけですが。
私のことはおいておいて、現状では、まだまだ遅寝の子どもが多いようですね。
ここで、赤ちゃんや子どもの睡眠に関して改めて整理すると以下のようになります。
・赤ちゃんや子供が深いノンレム睡眠にあるとき、脳下垂体から 「成長ホルモン」が分泌される。成長ホルモンは、子どもの発育のためになくてはならないもので、これがあることで、骨や筋肉が発達し、 体が修復・回復され、すくすくと成長していく。
・赤ちゃんや子どもがよく眠るのは発育のためであるが、とくに、 脳の発達のために重要であると考えられている。そのため、この時期に十分な睡眠を確保できないと、脳の発達に支障が出ることもありうる。
・生後1,2ヶ月で、ようやく体内時計が働きだすが、 まだ毎日これをリセットすることができない。しかし、この時期は体内時計をリセットする働きを作ろうとしているときなので、 日中は太陽の光を浴びさせ、夜は暗いところにという自然な生活をおくらせる必要がある。
・赤ちゃんや子どものよい睡眠のためには、 朝起きたら日の光を浴びさせ、メラトニンの生成を促すことがとても大切である。また、メラトニンの血中への分泌量を増やすために、夜は、 いつまでも部屋を明るくしておかず、暗くすることが必要である。
これらから分かることは、体や脳の発育のため、
赤ちゃんや子どもには十分な睡眠が必要であるということです。
また、体内時計をリセットする働きを作ることとメラトニンの分泌を考えると、毎日規則正しく、朝起きて日の光を浴びさせ、
夜はいつまでも部屋を明るくせずに暗くするということが大切であるということです。
いろいろと家庭の事情もあるとは思いますが、このことは、非常に重要なことですので、是非とも、 頭に入れておいていただきたいと思います。
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