睡眠薬と精神安定剤について

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現在多く使われているベンゾジアゼピン系の睡眠薬には、「抗不安作用」、「筋弛緩作用」、「催眠作用」の3つの作用があり、これらは、摂取した睡眠薬の血中での濃度に関係があります。


睡眠薬を飲むと、その成分が血中に取り込まれ、時間とともに徐々に血中での濃度が上昇していき、まずはじめに「抗不安作用」が現れます。薬の血中濃度がこの状態で持続されるように作られているのが「精神安定剤」、「抗不安薬」です。


眠れなくなることにはさまざまな原因がありますが、たとえば下記のような精神面に関わるものが非常に多くあります。


・不安や心配事があって、気持ちがゆったりしない

・床に入っても仕事のことが頭から離れず、神経が高ぶったままである

・翌日のことを考えると目がさえてしまう

・ストレスがあって、緊張や興奮が解けない


また、何らかの要因で一過性の不眠になり、その要因がなくなったにもかかわらず眠りに対する不安が残り、「今日は、ちゃんと眠れるだろうか?」など眠れないことが心配になり、眠ろうとするこだわりがかえって緊張を引き起こして入眠の妨げになることがあります。このような不眠症のことを「精神生理性不眠症」と呼び、不眠症の中で最も多く見られるものです。


さらに、鬱病(うつ病)や統合失調症(精神分裂病)など精神的な病気があることで不安感が強く、そのため寝つきが悪いという方もおられます。


このような不眠の場合には、不安感を鎮めたり、精神を落ち着かせることが大切であり、精神安定剤・抗不安薬の役割を持たせて睡眠薬が処方されます。


不安などがあるために夜眠れないという場合には、就寝時に限定して睡眠薬の作用が発揮されれば十分であることから、作用時間の短い「超短時間型」あるいは「短時間型」の睡眠薬が選ばれます。


また、鬱病などのために、日中にも不安を伴うような場合には、作用時間が日中まで続く「長時間型」の睡眠薬が選ばれます。


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