睡眠薬の作用時間と半減期

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睡眠薬には、さまざまな作用時間のものがあり、それぞれ目的に合わせて使い分けがされています。ここでは、睡眠薬の作用時間やそれに合わせた使い方についてご説明いたします。


睡眠薬を飲むと、次第に睡眠薬成分の血中での濃度が上昇していきます。そのあとは、肝臓によって分解が進み、睡眠薬の成分の血中濃度が徐々に低下していきます。


このとき、睡眠薬を服用してから、血中濃度が最高値の半分になるまでの時間を「半減期(消失半減期)」と呼びます。


したがって、半減期の短い睡眠薬は作用時間が短く、反対に半減期の長い睡眠薬は作用時間が長いということになります。


それでは、睡眠薬の作用時間とそれに適用する不眠の症状についてご説明いたします。睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)は、作用時間によって大きく以下の4つに分類されます。


1.超短時間作用型(超短時間型)
睡眠薬を摂取後、血中濃度が最大値になるまでの時間が1時間程度と短く、また作用時間が2~4時間ほどの睡眠薬です。そのため、なかなか寝付くことができない入眠障害のある方に使われます。

作用時間が短いため、翌朝、眠気やふらつきなど睡眠薬の作用(「持ち越し効果」といいます)が残ることがほとんどありません。

なお、この作用時間の睡眠薬は、とくに「睡眠導入剤」とも呼ばれます。


2.短時間作用型(短時間型)
効果が現れるまでの時間が短く、作用時間が5~10時間程度の睡眠薬です。入眠障害のある方、ならびに、一度は眠ったものの途中で目が覚めてしまう中途覚醒の症状がある方に用いられます。持ち越し効果があまり生じることがありません。


3.中間作用型(中間型)
作用時間が約20時間ある睡眠薬です。明け方早くに目が覚めてしまう早朝覚醒の症状がある方に使われます。

日中も気持ちを落ち着ける作用が継続するため、不安感の強い人に使われます。作用時間が長いため、持ち越し効果が生じることも少なくありません。


4.長時間作用型(長時間型)
起床後もかなりの時間に渡って薬が作用するものです。日中、抗不安薬として作用するため、うつ病や統合失調症(精神分裂病)など、精神的な疾患があり、それが原因で不眠の症状がある方に用いられます。


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