高齢者の眠りを改善する方法

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高齢になると眠りが持続しなくなるとともに、眠りの質が低下する傾向にあります。そのため、熟睡感を得るためには、積極的によりよい眠りのための工夫をする必要があります。ここでは、高齢の方の眠りを向上するための方法についてご説明いたします。


1.効果的に入浴する
人間は、夜、体温が下がるときに眠気を感じ、体温低下の幅が大きいほど眠気が強くなるという性質があります。ところが、高齢になると、若い頃に比べて一日における最高体温が低くなり、体温低下の幅が小さくなることで、結果的に眠気が弱まります。

そこで、入浴によって寝る前に体温を上げておけば体温低下の幅が大きくなり、よく寝付けるようになります。ただし、ただ入浴すればよいというわけではなく、適切な方法があります。これについては、「効果的な入浴方法をご存じですか?」をご参照ください。


2.適度な運動をする
運動をすると体温が上昇します。すると、体は就寝時にその熱を外に放出しようとし、体温が低下します。体温の低下幅が大きいほど寝つきがよくなることから、運動をすることで入眠を促すことにつながります。

また、運動をすると減量(ダイエット)にもなり、とくに「睡眠時無呼吸症候群」が原因で眠りの質が低下している場合には、それを解消することにもつながります(太っていると無呼吸症の症状が出やすいため)。

適度な運動といってもわかりづらいと思いますので、以下を参考になさってください。

・夕食の90分後に、軽く疲れを感じる程度の運動(スクワット、ストレッチ・柔軟体操など)を20~30分間
・水泳や筋力トレーニングなど、自分に合っている運動を疲れすぎない程度に行う
・一日に一万歩以上歩く

一万歩以上を歩くことについては、歩数計(万歩計)をつけて計測されることをお勧めいたします。それは、一万歩というのは感覚ではなかなかわからないですし、はっきりと歩数が確認できた方が張り合いが出るからです。以下のページにて現在人気がある歩数計が紹介されていますので、ご覧になってみてください。
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3.太陽光を利用する
私たちの毎日の眠りのリズムは体内時計によって調整されています。そして、朝に太陽光などの強い光を浴びると体内のリズムが早まり、夕方に強い光を浴びると遅くなるという性質があります。

そこで、朝早くに目が覚めてしまう場合には、起きてすぐに強い光を浴びないようにします。なぜなら、すぐに日光などを浴びると、ますます眠りの時間帯が早まってしまうからです。

また、夕方前頃に日光を浴びるようにします。このことで、眠りの時間帯があとにずれます。夕暮れ時に散歩をすると、運動も兼ねることができ、なおよいでしょう。


4.昼寝を避ける
高齢者は眠りが浅く、夜中に何度も目が覚め、また朝早くに目が覚める傾向にあり、日中に眠気を感じやすくなります。また、日中、比較的自由な時間があります。そのため、昼寝をしがちになるのですが、昼寝をすると、夜の寝つきの悪さにつながり、また夜眠れないという悪循環に陥ってしまいます。

そのため、夜の睡眠時間を規則的にして、かつ極力昼寝をしないようにすることが夜の安眠につながります。とくに、夕方に仮眠をとることは、夜の睡眠への影響が大きく注意が必要です。

ただし、適切な方法で昼寝をすれば、夜の睡眠へ影響を与えることがなく、日中の眠気を上手に解消することができます。これについては、「昼寝の効果と効率的な方法」をご覧になってください。


5.カフェインの摂取を避ける
加齢によって、カフェインの覚醒作用の影響を強く受けるようになります。そのため、就寝時刻前の5時間以内には、カフェインを含む飲み物をとらないようにしましょう。「午後のカフェイン摂取をひかえましょう」をあわせてご覧になってください。


6.就寝前にアルコールを控える
寝酒は寝つきをよくしてくれますが、その反面、眠りの質を低下させるという問題があり、中途覚醒や早朝覚醒、あるいは熟睡感が減ることにつながります。また、夜中に尿意を催すことにもつながり、眠りを中断してしまいます。

さらに、アルコールを摂取すると喉の筋肉が緩み、睡眠中に舌が喉の奥に落ち込みやすくなることで気道が狭くなり、「睡眠時無呼吸症候群」につながることもあります。とくに、高齢者では筋肉が衰えていることから発症の危険性が高くなります。

加えて、就寝前の飲酒は耐性ができやすく、アルコール依存症に発展する恐れがあります。

お酒を飲むのでしたら、夕食時にほどほどに抑えておくのがよいでしょう。詳しくは、「寝酒・ナイトキャップは適量に」をご覧になってください。


7.睡眠環境を整える
高齢者は、深い眠りがとれなくなり、睡眠が全体的に浅くなります。そのため、若い頃には気にならなかったようなことが原因でなかなか寝付けない、あるいは途中で目が覚めてしまうということがあります。

長年同じ環境であることから慣れていると思われるかもしれませんが、高齢になると睡眠の質が変化していますので、睡眠環境を整え直すことが大切です。とくに、不眠に悩まれている方は、環境を見直すことが大切です。

具体的には、寝心地のよい寝具に替える、窓を遮音・遮光する、暑すぎず寒すぎないよう寝室の温度を調整するなどです。睡眠環境の改善方法の詳細については、「よい睡眠環境づくり」をご覧になってください。


8.自分にあった時間帯に寝る
熟睡感が得られないということで、睡眠不足を解消するように早くに就寝する方がいらっしゃいますが、このようにしても、なかなか寝付くことができないものです。こうなると、寝床の中でつらい時間を過ごすことになってしまいます。

そこで、必要以上に早い時刻に就寝しないことが、睡眠が浅くなることや中途覚醒を防ぐことにつながります。


9.薬の影響を確かめる
現在、何か薬を服用しているのであれば、副作用について担当医に尋ねてみてください。眠れなくなるなど、不眠に関連するものがある場合もあります。



以上、高齢の方の眠りをよくするための方法をいくつかご紹介いたしましたが、このようなことによっても不眠が解消されないようでしたら、病院にて受診されることをお勧めいたします。


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■ 関連書籍のご紹介
残念ながら必要な情報が見つからなかった方のために、関連書籍をご紹介いたします。これ以外については、「こちら」をご覧になって下さい。

4805827661 眠れないお年寄りへのケア
田ヶ谷 浩邦
中央法規出版 2006-08

内容(「BOOK」データベースより) 睡眠障害を専門とする精神科医が、高齢者の不眠について、やさしく、わかりやすく解説します。睡眠にまつわるさまざまな誤解をとき、環境や生活習慣による不眠、病的な不眠、睡眠薬や治療法などについて述べ、質の良い睡眠をとるための具体的なケアを提示します。


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