睡眠と自律神経

スポンサードリンク



私たちの体は、自律神経があることで、意識しなくても内臓や血管などの働きをコントロールすることができるようになっています。自律神経は、交感神経副交感神経から構成され、これらの働きは睡眠に深く関わりがあります。そこで、ここでは、自律神経の働きと睡眠との関連について解説いたします。


自律神経は私たちの意志とは関係なく働いてくれていて、拍動や呼吸など生命活動に関わる非常に重要な役割を担っています。


自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つから成り立っているのですが、それらは一方が働いているときはもう一方が休んでいるというように、切り替わりながら機能しています。


また、交感神経が作用すると体が緊張状態で活動的になり、副交感神経が作用するとゆったりリラックスするという仕組みになっています。これらを簡単にまとめたのが下表です。

交感神経が優位の場合 副交感神経が優位の場合
心拍数 早くなる 遅くなる
呼吸数 多くなる 少なくなる
血圧 上昇する 降下する
瞳孔 拡張する 収縮する



交感神経は、仕事や勉強など、活発に活動しているときに機能します。つまり、脳や体を緊張状態にすることで、いろいろな活動ができるようになるわけです。これに対して、副交感神経はのんびりとリラックスしているときに機能します。


私たちが就寝するときには、体をそれまでの活動モードから休息モードに切り替える必要がありますが、これは、交感神経の働きを抑えて副交感神経を優位に働かせることに相当します。


つまり、副交感神経が機能するようになることで、私たちの体は、眠りに対して準備がなされるのです。


したがって、うまく寝付くためには、就寝前に体をリラックスさせ、交感神経の働きを鎮めて副交感神経の働きを高めることが大切です。


このようなことがうまくいかない場合、寝付きの悪さや不眠につながってしまいます。その原因は、多くの場合ストレスです。ストレスがあるために体をリラックスさせることができず、その結果、交感神経の働きを抑えることができなくなるのです。


ここでいうストレスというのは、具体的には以下のようなものです。

・仕事や勉強から頭を切り換えられない。
・不安や悩み事で頭がいっぱい。
・翌日の仕事のことが気になる。
・何かに対して怒っている。イライラしている。
・すごく興奮している。  等々...


ですので、うまく寝付けないようでしたら、就寝前に頭や体を十分リラックスさせるための時間を確保することが大切です。


もし、自律神経の切り替えがうまくいかず、不眠が続くような症状がある場合には、「自律神経失調症」であることも疑われます。その場合には、適切な治療を行い、自律神経の働きを正常に整えることが必要となります。


スポンサードリンク




不眠症や、睡眠時無呼吸症などの睡眠障害を診療している都道府県別 病院・クリニック一覧です。→ 「不眠症、睡眠障害、睡眠時無呼吸症 病院・クリニック一覧」


(管理用)