睡眠の効果、意義・目的
そこで、ここでは、これらについてご説明いたします。
人間は、長い年月をかけて進化しながらも、一日の4分の1から3分の1もの時間を睡眠に費やしています。このことから、 睡眠には重要な効果や意義・目的があるということはお分かりいただけると思います。
でも、実は、今だはっきりとは分かっていないのが現状なのです。
そこで、現在のところ分かっていることを列挙すると、以下のようになります。
①脳を休めること
起きている間、私たちの脳は、多くのエネルギーを消費しながら、膨大な仕事をこなしています。そして、脳を酷使すると、
集中力や記憶力が低下したり、イライラするなどの現象が現れてきます。
そこで、睡眠をとることによって脳に休息を与え、以後の活動のためのエネルギーを蓄えることが必要になります。
身体の疲れは横になることである程度とることができますが、脳の疲れは、眠りによってしか解消することができないのです。
②体を休めること
筋肉を弛緩させることで休息を与えるとともに、疲労物質である乳酸(解糖の最終生成物であり、筋肉中に蓄積されると疲労の原因となる)
を処理します。
身体の疲れをとるには、睡眠が一番です。
③自律神経を休めること
交感神経
(一生懸命に何かをしているときに働く神経で、脳に血液をたくさん送り込む役割がある)、および副交感神経 (リラックスしているときに働く神経で、
緊張状態からのんびり状態に体を切り替える役割がある)からなる自律神経に休息を与え、調子を整えます。
④細胞を新しくすること
睡眠中には、この時にしか分泌されない「成長ホルモン」
などが分泌されます。成長ホルモンは、子供の時には、主に骨や筋肉などの発育に必要な役割があります。「寝る子は育つ」
ということわざは、科学的な根拠があるのです。
大人になってからは、体の機能修復に大きな影響を及ぼします。成長ホルモンが新しい細胞を作って、皮膚を活き活きとさせるのです。
質のよい睡眠が得られると、上記①~④のような効果、意義・目的をよりよい状態で達成することができます。
現時点では、睡眠にあまり満足感を持てていないかもしれませんが、積極的に工夫しながら、 よりよい睡眠を得られるように心掛けてまいりましょう!
少しの工夫で 睡眠の質が大きく改善することも十分あり得ることです。
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