人は眠らないとどうなるか?

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私たち人間の睡眠の目的については、「睡眠の目的」にてご説明いたしましたので、ご理解していただけたと思います。それでは、人は眠らないとどうなってしまうのでしょうか?


眠らないとどうなってしまうかは、徹夜明けの朝などを思い出していただければ分かると思います。ひどい眠気に襲われ、 集中力や記憶力なども低下します。頭がぼーっとして、頭痛を感じることもあります。

 

でも、激しく動いていたら別ですが、体の方はそれほどのダメージはありません。食欲もあり、体が動かないということもないでしょう。

 

100年以上前に、10匹ほどのイヌを強制的に眠らせないようにするという断眠実験が行われました(かわいそう...)。 どのような結果だったかといいますと、すべてのイヌがや死んでしまったのです。ところが、解剖して体を調べてみると、 筋肉などにはとくに損傷は見られなかったそうです。
その後ネズミなどでも同様の実験が行われましたが、いずれにおいても同じ結果となりました。

 

では、なぜ死んでしまったのでしょうか? それは、脳です。脳の中には、入ってきた情報を処理する役割のあるたくさんの神経細胞 (ニューロン)が存在しているのですが、これら神経細胞が傷ついたり破壊されたりしていたのです。
そして、脳の中でもとくに大脳の神経細胞のダメージが大きなものでした。

 

体はあまり動かずに横になっていれば疲労を回復することができます。でも、脳は、起きている限りずっと働き続けることから、 眠ることで休ませることをしないと傷ついたり壊れていってしまうのです。

 

これを読んで、不眠に悩まされている方は心配されるかもしれません。長時間寝ないでいると脳が壊れていってしまうのではないかと。 でも、心配ご無用です。上記の実験のように外部から強制的に寝ないように刺激を与えない限り、脳は眠るための信号を発し体に眠気を与え、 自然と眠れるように自己制御が働くようにできています。しかも、起きている時間が長いほど、 そのあとの眠りは深くなり、脳は急激に回復するのです。

 

ですから、人は眠らないとどうなるかということの答えは、強制的に起こされ続けると脳にダメージを受けてしまいますが、 そうでなければ、そのうち自然に眠るということになります。

 

ただし、睡眠というのは人が生きていくためには必要不可欠なものです。あまり気を配らずに質の悪い睡眠を続ければ、 健康への悪影響が出ることも十分考えられることです。


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