冷え性の原因、症状、セルフチェック
人間は、寒いところにいると、自律神経の働きによって毛細血管が収縮します。これは、血液からの放熱を抑制することで、体温の低下を防ぐためです。
ところが、ストレスや生活習慣の乱れなどが原因で自律神経の働きが乱れてしまうと、毛細血管を拡張しなければならないときにも収縮されたままということが起き、これが冷え性の原因になります。
また、このような自律神経の乱れでなくても、冬の寒さや夏場の強い冷房で体が冷やされてしまうことや、寒い季節に薄着で寝たり、布団による保温が十分でないことでも毛細血管が収縮した状態が継続し、冷え性になってしまうこともあります。
さらに、胃腸が弱くて、食べ物からの栄養を十分に体に取り込めず熱の発生が不足するという方や、やせ型、あるいは運動不足のために筋肉で十分な熱をつくることができないという方も冷え性になりやすいようです。
「一日の眠気のリズム」でも書いているのですが、人間には体内時計によるサーカディアンリズム、あるいは概日リズムと呼ばれている約24時間周期のリズムがあって、このリズムには、1日の体温と眠気のリズムが刻み込まれています。
1日のうちで体温がもっとも低いのは起きる直前です。この頃から次第に体温が上昇し、起床後も徐々に上昇が続き、夜、寝る前にピークを迎えます。そして、これ以降は、体温はだんだんと下がっていきます。人間は、この体温が低下するときに強い眠気を感じ、この体温の低下の幅が大きいほど、うまく眠ることができます。
ここで、なぜ夜になると体温が下がるのかといいますと、体温を下げることでエネルギーの代謝を抑制して脳を休ませるためです。では、どのようにして体温を下げているのでしょうか? それは、血管を拡張させて血液を皮膚の表面に集め、そこから放熱しているのです。
ところが、冷え性で毛細血管が収縮して手足が冷たい人の場合、このような皮膚からの放熱がうまく進まず、体の深部の温度を下げることができません。このため、なかなか眠気が訪れないということになってしまいます。
冷え性というのは、体質的な面が大きく病気ではないことから(ですから、「冷え症」ではなく、「冷え性」なのでしょう)検査法がなく、外から分かりづらいものです。また、程度の差もありますので、自覚されている方も、そうでない方もいらっしゃいます。そこで、冷え性の簡単な自己診断の方法をご紹介いたします。
太ももなどは筋肉の量が多く、本来、大量の熱を発生する場所なのですが、朝、起きたとき、わきの下とお腹や太ももの上などの体温を比較して、もし、お腹や太ももの体温がわきの下より低いようなら、冷え性の可能性が高いそうです。
朝起きたときに、...
お腹や太ももの体温 < わきの下の体温 →冷え性の可能性が高い
それでは、引き続いて、冷え性対策についてご説明いたします。
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