冬季うつ病(暗愁)

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冬になると、うつ状態になり、睡眠時間が増える方がおられます。これは、「冬季うつ病」、または「暗愁」と呼ばれるものです。
ここでは、冬季うつ病の原因や解消法などについてご説明いたします。


「季節による睡眠時間の変化」でもご説明していますが、日照時間の変動によって、人間の睡眠時間は影響を受けます。


夜になると、睡眠に関連するホルモンのメラトニンが分泌されます。メラトニンは、目から入る光が少なくなると脳内の松果体から分泌されることから、夜が長く昼が短い冬はメラトニンの分泌量が増加し、睡眠時間が長くなるわけです。


この程度ならよいのですが、いつまでも起きられなくなってしまったり、どうも体調がよくないというような症状など、うつの症状がある場合に「冬季うつ病」と考えられます。


この症状は、基本的に、昼の時間が長くなると自然に治っていくものなのですが、うつの症状が重い場合には、やはり病院にかかることが望ましいです。


また、日の光をなるべく長く受けることが改善につながりますので、外に出て、少しでも太陽光を浴びることが効果的です。あるいは、室内においては、「光療法(ライトセラピー)」が有効です。光療法については、「体内時計を元に戻して不眠解消を!」をご参照願います。


冬眠をする動物は、冬の間ずっと寝ています。これは、食料の少ない季節には極力動かずに、エネルギーを消耗しないようにすることが目的です。


人間は冬眠はしませんが、現在と違い大昔は、冬には食料に困っていたことでしょう。そういう面で、人間にも冬になると睡眠時間が長くなるという性質が残っているのかもしれません。


この冬季うつ病なのですが、男性にはあまり見られず、女性に多いという傾向があります。これは、大昔、冬に食料に困っていた頃、女性は、極力動かないようにしてエネルギーの消耗を防ぎ、一方、男性は、外に出て食料を見つけてこなければならなかったという時代の名残であるという説があるそうです。


この真偽のほどははっきりしませんが、理にかなった納得のいく説明だと思いませんか?


人も、冬に長い時間寝ていてもよい環境にあるなら問題はないのでしょうが、社会生活を送る上では不具合が出てきてしまいます。これが、うつ状態という面もあるかもしれません。


いずれにしましても、文明が発達しても、人間は、やはり日の出・日の入りのサイクルとともに生きていて、日照時間に体内のリズムが大きく影響を受けるということです。


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