むずむず脚症候群
入眠時に脚がむずむずして眠りが妨げられる睡眠障害があります。以下、これについて記載いたします。
この症状は、「むずむず脚症候群 (むずむずきゃくしょうこうぐん)」と呼ばれるものです。ふとんに横になり眠りにつく前に、脚に耐え難い不快感が生じます。 この不快感は、むずむずする、虫がはうよう、ちくちくする、ひきつる、などさまざまです。
脚を動かすと不快感は軽くなったりおさまったりするのですが、またしばらくすると再び起こります。このため、
この不快感や脚を動かす動作によって、入眠が妨げられてしまいます。ひどい場合には、ふとんから出て歩き回らざるをえないです。
この症状は、健康な人の5~15%、妊婦さんの10%、関節リウマチ患者さんの30%に見られるそうです。
通常、発病するのは中年期で、もっと高齢の場合もあります。妊婦さんの場合は、妊娠後期の数ヶ月間に発症しますが、
出産後はたいてい症状は消えるようです。
また、むずむず脚症候群の患者さんの80%が、前節で解説しました周期性四肢運動障害を併発します。
ひどい睡眠障害であることから、気分的に落ち込んだり、極度の不安感やうつ病を伴うこともあり、
社会的な適応ができなくなってしまうこともあります。
むずむず脚症候群の原因は、今のところまだ分かっていませんが、カルシウムや鉄分の不足、コーヒーや紅茶の飲み過ぎ、
腎機能の低下が原因ではと考えられています。
むずむず脚症候群とカフェインの摂取には関連があるようです。これは、カフェインが鉄分の吸収を遅らせるためだと言われています。そのため、
コーヒーなどは極力飲まないようにすることが望ましいです。
また、アルコールの摂取量を抑えることも重要です。
加えて、定期的に運動することも望まれます。ただし、
就寝前の3時間以内は運動を避けるようにします。
むずむず感と脚の運動を抑制する薬がありますので、
やはり医師に相談することが望ましいでしょう。
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