夜驚症(睡眠時驚愕症)と悪夢

「夜驚症(睡眠時驚愕症)」とは、夜中にわけも分からず恐怖を感じ、突然目を覚ましてしまう症状のことです。

「悪夢」に似ていますが、別のものです。

まず、悪夢は、レム睡眠中に起こります。

つまり、悪夢は、頭は起きていて体が休息中の浅い睡眠のときに起こります。

一方、夜驚症は、頭が休息中の深い眠りの時に起こり、覚醒することなしに恐怖の感情をコントロールしている中枢が働いてしまうというものです。

悪夢のように夢の内容に恐怖を感じるのではなくて、なぜ怖いのか、本人にも分かりません。

突然、パニック状態になってしまうのです。

夜驚症は、耳をつんざくような金切り声とともに始まり、汗をかく、呼吸が速くなる、心拍数が上がるといった、恐怖を感じたときの身体の現象が起こります。

また、睡眠時遊行することもあります。

睡眠時遊行症(夢遊病)と同じように主に子供に発症し、15%の子供が経験しているそうです。

主として見られるのは4〜12歳の子供で、通常、思春期になるとおさまります。

また、男の子の方が多く、この症状は遺伝します。わずかですが成人にも起こります。

夜驚症は、薬物療法や運動、また遅い時間に昼寝をとる、あるいは少し長めに睡眠をとることで夜の睡眠を浅くするというような睡眠のコントロールで治療することができるようです。

このような対処法以外にも、お子さんに夜驚症が見られる場合は、付き添ってあげることがとても大切です。

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